
新型コロナウイルスの感染抑制が世界的課題となる中、PCR検査より短時間、抗原抗体検査より高精度な検査法が求められています。本研究では、検体に含まれる極微量の生体物質を迅速、高感度で検出するバイオセンサの研究開発に取り組んでいます。ナノ微細加工技術を用いてSiナノワイヤを作製し、計算科学との連携によってセンサ構造、電気特性、表面状態を最適化することで、特定の物質を迅速かつ高感度に検出可能なバイオセンサの実現を目指しています。この技術の実現により、疾病の初期段階においても関連する生体分子を高感度かつ高特異的に検出することが可能となり、医療・健康分野の高度化を通じて超スマート社会の創出に貢献できると考えています。
疾病に関連する生体分子を簡便・高感度・迅速に検出するバイオセンシング技術は、疾患の早期診断や健康状態のモニタリングにおいて重要です。本研究では、計算科学とナノ微細加工技術を融合した超高感度Siナノワイヤ(SiNW)バイオセンサの研究開発を進めています。理論計算・シミュレーションにより、SiNWの寸法や不純物濃度などのデバイス構造・電気特性と検出感度との関係を解析し、高感度化に適した設計指針を明らかにするとともに、ナノ微細加工技術を駆使してデバイスを作製しています。これまでに最小線幅約11 nmのSiNWを作製し、IgGや抗インフルエンザウイルス抗体などをaM(10⁻¹⁸ mol/L)レベルで検出しています。さらに、糖鎖など多様な生体分子の検出にも展開しており、疾病関連バイオマーカーの超高感度検出を可能とする次世代バイオセンシング基盤の構築を目指しています。
ナノ・マイクロ加工、電子デバイス、バイオセンシングおよびナノ材料に関する技術を基盤として、企業や異分野の研究者との共同研究を推進したいと考えています。具体的には、新規材料や生体分子を対象としたセンサの設計・試作、ナノ・マイクロ構造を利用した高感度センシング、電気・電気化学的計測、フレキシブルデバイスの開発などへの展開が可能です。また、ナノ材料を用いた摩擦帯電型発電技術とセンシング技術を融合することで、外部電源に依存しない自己発電型センサやウェアラブルデバイスへの応用も目指しています。材料、医療・バイオ、電子・計測、情報分野など、幅広い分野との連携を期待しています。
1. 計算科学とナノ微細加工技術を駆使した超高感度Siナノワイヤバイオセンサシステムの創製(国立研究開発法人科学技術振興機構 創発的研究支援事業)
研究期間:2022年度-2028年度
2. Siナノワイヤの細線化とアスペクト比調整によるウイルス感染超早期診断の実現(若手研究)
研究期間:2021-2023年度
3. 感染症早期診断のためのSiナノワイヤを用いたサブaM感度バイオセンサの創製(研究活動スタート支援)
研究期間:2019-2022年度
女性研究者が研究を継続・発展させ、互いに支え合えるネットワークとして、今後さらに発展することを期待しています。異分野交流や地域との連携にも積極的に取り組みたいと考えています。
| 主な講義のテーマ | バイオセンシング、ナノ微細加工、センサ・計測、電子デバイス |
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| 担当講義名 |
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| 講義の概要 | バイオセンシングおよび医用・バイオ計測を中心に、ナノ・マイクロ加工技術を用いたセンサ・電子デバイスの作製、生体分子を検出するためのセンシング原理、センサ特性評価、表面修飾技術、電気的・電気化学的計測などについて講義する。特に、ナノ材料・ナノ構造を利用した高感度バイオセンサを取り上げ、デバイス作製から生体分子の検出、信号解析までの一連の技術を解説する。さらに、電子工学、ナノテクノロジー、材料科学、バイオ技術を融合したセンシング技術と、医療・健康分野への応用について紹介する。 |
| 社会貢献できる関連分野名 | ナノ・マイクロ加工、電子デバイス、バイオセンシング、ウェアラブルセンサ、健康モニタリング、医療・ヘルスケア |
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| 参画している審議会・委員会名 |
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