芳香族らせんオリゴマーは、動的らせん分子である。動的らせん分子は、右巻き構造と左巻き構造が溶液中で互いに変換し合うらせん分子であり、巻き方向の反転に伴いキラリティが反転する。動的らせんオリゴマーのキラリティ制御を行うことで、らせんの不斉骨格を活かした機能性分子への応用を目指している。
動的らせんオリゴマーは、一般にらせん軸付近でキラル置換基やキラル化合物と相互作用すると、巻き方向が一方に偏ることが知られている。芳香族アミドや芳香族ウレアを基本骨格とした動的らせんオリゴマーに様々なキラル置換基やキラル化合物を導入し、らせんの不斉誘起を分光学的に解析している。
キラリティを有したらせん骨格は、不斉材料、有機触媒、リガンドなど、その動的挙動を活かした環境応答型の機能性分子への応用が期待できる。
県内における研究者間での有意義な情報共有の場になることを期待しています。
主な講義のテーマ | 有機化学 |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 有機化学の基礎と応用 |
社会貢献できる関連分野名 | 触媒化学、材料化学 |
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