東日本大震災後、我が国においては再生可能エネルギー(自然エネルギー)による電力供給の必要性が認識され、導入の取組みが活発化してきている。ひと言に再生可能エネルギーと言っても、太陽光発電、水力発電、風力発電、バイオマス発電、小水力発電など幅広い。それらの様々な発電技術が日々進歩し、次第に実用化される一方で、会計制度の研究はまだほとんど進んでいない。耐用年数を経過した再生可能エネルギー施設の廃棄・除去問題も発生してくると思われ、会計制度の整備は喫緊の課題である。
再生可能エネルギー導入先進国ドイツでは、電気料金の値上げなど様々な課題が浮上し、導入にブレーキがかかっていることなどが報じられている。わが国でも固定価格買取制度(FIT)の買取価格が年々引き下げられるなど、再生可能エネルギー導入環境は激化している。今までの電力会社が公表している会計数値は実績値ではなくて、将来予測やモデルプラント方式による試算に基づくものである。「原発料金は本当に安いのだろうか」、「再生可能エネルギー導入は電力料金の高コスト化を引き起こし、経済発展の足枷になってしまうのだろうか」という問いが本研究の出発点である。会計学的観点からみた再生可能エネルギー導入について真摯に向き合い、再生可能エネルギー導入とそのための会計制度を作り上げる摸索を続けることが私の研究課題である。
再生可能エネルギーの会計システムは、新しい先進的分野であり、既存の会計システムの枠組みだけでは解決できない部分も多く含んでいる。また、何よりも技術的進歩が著しく、民間企業や公益研究機関など技術開発部門を初め、時には再生可能エネルギーを活かした循環型まちづくりやコンパクトシティを推進する行政機関、NPOなど他分野との連携や共同研究の必要性を痛感している。性別・人種・民族・年齢・研究分野を超えて、研究への興味関心、意欲を共有する方々との連携が必須の分野であることから、まずは群馬県内の研究者とのネットワーク化に期待したい。
科学研究費基盤研究(B)「近代日本準専門職形成史の研究」研究分担者(2016〜2019年度)
以下の3点を主として期待いたします。
1.女性研究者のネットワーク化・情報共有を通じて、共同研究の推進。
2.群馬県の女性研究者活躍基盤形成と地域活性化。
3.将来の女性研究者たちへ道を切り開く。
主な講義のテーマ | 財務諸表を通じて企業を理解する |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 「会計学概論」は、会計分野の全体像を把握することを目的として、財務会計、管理会計、税務会計の各分野について基礎概念を知るための講義である。「財務会計論」は、財務会計分野の理論的考え方をベースとして、具体的会計処理方法を習得することを目的とした講義である。「原価計算論」は個別原価計算、総合原価計算、標準原価計算、直接原価計算など原価計算の基礎を学ぶ講義である。「経営財務論」は企業経営に不可欠の資金調達、資金の運用・管理について学習する講義である。 |
社会貢献できる関連分野名 | 会計、NPO、再生可能エネルギー(自然エネルギー)を活かした地域創生 |
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参画している審議会・委員会名 |
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直近の講演会のタイトル | 「会計制度の発展と富岡製糸場」(上毛新聞社主催「TOMIOKA世界遺産会議(第5回)」) |