これまでに、糖・脂質代謝における亜鉛トランスポーターの役割を研究してきました。現在は、肥満や糖尿病の生活習慣病の病態形成に生命金属の挙動に変化が生じる可能性が高いと推察するに至り、生命金属の動態を制御する様々な分子(生命金属分子)の遺伝子改変マウスを用いて、その治療法の開発が急務とされている肥満や糖尿病の病態形成における生命金属動態変化の意義を明らかにしたいと考え研究を行なっています。
生命誕生の瞬間から生命は生命活動に金属を活用する戦略を用いてきました。生命活動の核となる代謝過程において役割を担う多くのタンパク質は構造・機能に生命金属が必要とされます。そのため、代謝過程において生命金属分子が重要な役割を果たしていると推察されますが、個体レベルではほとんど解明されていないのが現状であります。私たちは、代謝に関わる様々な生命金属分子の役割を細胞・個体レベルで明らかにすることで、生命がいかに生命金属をエネルギー変換機能(代謝)にうまく利用し、健康維持に必要としてきたか、またその破綻は肥満や糖尿病に繋がるかを解明したいと考えています。
所属する群馬大学生体調節研究所では、大型特殊機器(呼吸代謝モニタリングシステム(Oxymax: 酸素消費量、二酸化炭素産出量、呼吸商、エネルギー消費量が測定可能)、CT(体組成を測定可能)、自発運動量測定装置(Actimo))は共同利用機器として整備されており、私はこのシステムを常時利用しており、これらの機器の使用法に関して講習会を実施した経験を有しております。共同研究として、遺伝子改変マウスの代謝を測定することが可能です。
地域ネットワークを利用して、多様な人材が活躍できることを期待しています
主な講義のテーマ | 糖・脂質代謝について、亜鉛トランスポーター研究の最近のトピックの解説 |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 糖・脂質代謝についての基礎や、亜鉛トランスポーター研究の最近のトピックの解説 |
社会貢献できる関連分野名 | 基礎医学教育 |
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直近の講演会のタイトル | 研究者への道のりと研究の楽しさ |