ケイ素、酸素、ケイ素結合を有する化合物をシロキサン化合物といい、その構造によりケージシロキサンやダブルデッカーシロキサン、ラダーシロキサンなどに分類される。我々の目的は、新規構造規制化合物であるダブルデッカーシロキサンとラダ ーシロキサンのより効率的な合成法の開拓であり、さらにこれらの新規化合物 を用いて、高活性リサイクル可能なシロキサン担持遷移金属触媒を開発し、新 しい新機能高性能ハイブリッド材料を作ることである。
過去10年間、構造が決定されたダブルデッカーシロキサンとラダーシロキサンには多くの優れた物性があることが明らかにされており、一層注目が集まっている。しかし、その効率的合成や特性、応用に関する研究はまだ十分ではない。また、ダブルデッカーシロキサンとラダーシロキサンをリガンドとして有する遷移金属触媒に関する論文は発表されていない。さらに、大量のラダーシロキサンを高収率で合成することはまだ行われておらず、そのため材料としての応用は限定的である。したがって、新規構造規制シロキサンのより効率的な合成法と新たな有用な特性を開拓する必要がある。
これらの研究は世界各国で広く行われている。多様な科研資源シェアと研究分野異なる方法により、共同研究を基軸とした新規構造規制シロキサン合成とそれを元にした共同研究を考えている。 我々の新しいシロキサンをもとにして新規高活性リサイクル可能なナノサイズ遷移金属触媒や、常識を破る光特性を示すシロキサン、多孔質材料特性を持つ高性能材料を得ることが期待できる。私たちの有機ケイ素合成研究と、有機触媒学研究、光物理学研究分野や化学材料研究分野といった異なる方法を結びつけた共同研究は、新しい研究分野の創生にもつながる。
研究期間:2020年7月ー2020年2月 2020年度女性研究者共同研究促進事業 プロジェクトリーダー促進助成【A型】
今後外国人女性研究者がより地域と関わっていけることを期待しています。
主な講義のテーマ | なし |
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担当講義名 |
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講義の概要 | なし |
社会貢献できる関連分野名 | なし |
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参画している審議会・委員会名 |
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直近の講演会のタイトル | Synthesis of New Laddersiloxanes with Reactive Substituents |