女性研究者シーズ集

群馬大学 大学院理工学府
樋山 みやび[ Hiyama Miyabi ]
研究分野
物理化学
主な研究テーマ
生物発光
キーワード
  • 量子化学 Quantum Chemistry
  • 生物発光 Bioluminescence
  • 吸収スペクトル Absorption Spectra
  • 分子動力学計算 Molecular Dynamics Simulation
  • 酵素反応 Enzymic Reaction

連絡先
群馬大学 大学院理工学府 環境創生部門  樋山 みやび 准教授
TEL : 027-30-1275

ホタル生物発光における発光機構の研究
Study for Emission Mechanism in Firefly Bioluminescence

水和を連続誘電体モデルで近似した従来の量子化学計算は、計算コストは小さいがpKaが著しくずれるという問題点がある。そこで、量子化学計算に既知の実験pKa値による補正を加える独自の方法により、基底状態だけでなく励起状態での水和の扱いに成功した。また、実験値に頼らず水和を扱うためには、連続誘電体モデルを超える方法が必要である。そこで、連続誘電体モデルに代わる水和の扱いとして界面水分子を露に扱う第一原理分子動力学計算を実行することで、水和効果を高精度に扱うことができた。

生物発光の発光機構解明

ホタルなどのタンパク質酵素中の化学反応により発光が起きる生物発光生物発光について、現在では分子レベルでの研究が進み、どのようなメカニズムで光るのか、どのようなことに応用できるのか、についての研究が行われている。 私は、理論計算と分析化学の両面から、ホタル生物発光で起きている反応メカニズムの解明とその応用を目指して研究を行っている。

生物発光の検査技術における利用を目指す

生物起源の発光現象には、緑色蛍光タンパクに代表される(I)励起光を利用して発光する蛍光タンパクと、夏の風物詩として知られるホタルなどの(II)タンパク質酵素中の化学反応により発光が起きる生物発光がある。特に(II)のような発光系を用いた簡易衛生検査は比較的安価な上に短時間でアデノシン三リン酸を検出することができるため、食品工場の衛生検査や水質検査などに使われている。これらの検査技術の発展には、検査方法と発光系そのものの開発の両方が必要とされる。発光エネルギーの測定やその理論的な解析を行う技術を身につけたので、理論計算から提案する構造を持つ分子やタンパク質を合成する分野との共同研究・産学連携を目指したいと考えている。

ぐんまダイバーシティ地域推進ネットワークへの期待

学生にとっては、将来の状況をイメージすることにより、大学で学んだり、就職活動したりする意欲が高くなると思います。特に女子学生にとっては、どのような働き方をしている女性がいるのか、という情報が重要です。そのような情報を学生に向けて発信してくれることを期待しています。

教育に関する情報

主な講義のテーマ 物理化学
担当講義名
  • プログラミング基礎
  • 環境微生物学
講義の概要 計算の道具としてのコンピュータの特徴を理解し、コードがシンプルでデータ分析からWebアプリケーションまで作成できるpythonを用いて、プログラミングの基礎を修得する。

社会貢献に関する情報

社会貢献できる関連分野名 サイエンス
直近の講演会のタイトル pH dependence of oxidation reaction pathway of firefly luciferin
生物発光における分子科学
ホタルルシフェリンの吸収・蛍光スペクトルの理論的研究ーホタルのおなかはなぜ光る?

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