平成29年度の精神障害者の就労件数は45,064件となり、この10年間で5倍以上に増加しています。一方で1年間の職場定着率は49.3%と半数は離職しており、精神障害者の職場定着率を高めることは急務です。平成30年に障害者総合支援法の改正で障害者の就労定着支援が新設されました。就労定着支援が導入されることにより、就労している精神障害者は企業、医療、福祉の包括的な就労支援を受けることが可能となりました。新設された就労定着支援サービスの充実、発展ならびに精神障害者の安定した就労を実現するには、就労定着支援の有効性を検証すること、相談支援ガイドラインの作成が必要であり、本研究はその一端を担うものと考えています。
平成30年に障害雇用促進法の改正に伴い、障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりました。精神障害者の雇用は増加していますが、他方で精神障害者の早期離職が課題となっています。退職理由は、「自己都合」が8割となっており、その内の6割が「病気のため」となっています。(ハローワーク調べ)
精神障害者の安定した就労を目指すには、精神症状の安定は欠かせない要因となっています。また、個々の強みや「できる」ことを仕事に活かす取り組みが大切です。本研究は、精神障害者の安定かつ長期間就労するために必要な支援体制の整備を目指して行っています。
精神障害者の雇用義務化がスタートしてまだ日が浅く、様々な課題があるのではないかと思います。精神障害者の就労環境や支援体制の整備を一緒に進めていけましたら幸いです。
精神障害者の就労定着支援利用時の有効性に関する検討:基盤研究C
精神障害を持つ人への支援に関心のある方と交流できる場が広がることを期待します。
主な講義のテーマ | 精神看護学 |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 地域精神 精神看護 カウンセリング |
社会貢献できる関連分野名 | カウンセリング |
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