妊娠糖尿病(Gestational Diabetes Mellitus,以下GDM)を罹患した女性とその児の2型糖尿病発症予防に向けた多職種連携による生活習慣教育モデルを開発する。GDM女性とその児は2型糖尿病発症リスクが高いことから,生活習慣の変容が求められる。この医療的支援には,長年培われたGDM女性の生活変容と,児の将来の健康的な生活習慣の醸成を並行して指向する点に特徴がある。複雑な課題のため,本研究では看護師主導による多職種協働を前提とした専門的な生活習慣教育モデルを構築し,次いで実践を通した検証を行う。
慢性疾患又は肥満予防に関する先行研究では女性と児を対象とする研究もあるが、小学校等のschool-basedな支援が多い。本研究は基本的生活習慣が確立する学童期(6~12歳)のみならず、獲得する幼児期(1~6歳)からも支援する。そのため、本研究は医療のみならず、福祉(保育園や母子保健推進員)や心理学的視点も含めて多職種連携で支援することがオリジナリティの部分である。
また、生活習慣は、食事・運動のみならず、睡眠や心理社会的状態も影響することが明らかとなっている。そのため、食事・運動・睡眠・心理社会的状態を含めた複合的な視点からの、学際的な生活習慣改善に向けた介入プログラムとなることが、特徴でもある。
生活習慣改善に向けた介入プログラムでは、まず、対象者の生活習慣の把握が重要となる。そのため、食事・運動・睡眠や精神状態、体重・BMI・検査データ等が同時に把握、可視化できる「ライフログ」の開発とその活用、効果を検証したいと考えている。
また、満足度が高い日本食を活かした低糖質食事、短時間で有酸素運動の効果が現れる運動プログラム、快適な睡眠環境に向けての睡眠グッズ、幼児・学童・保護者への教育プログラム等の開発及び効果検証の共同研究および産学連携を目指したいと考えている。
妊娠糖尿病の女性・児への生活習慣多職種連携教育モデル(基盤研究C)
女性研究者の視点を活かし、そしてそのパワーを結集して、ぐんまの地域推進、そして県外、海外へと発信できる研究とネットワークの構築を期待しています。
主な講義のテーマ | 看護管理、看護教育、健康教育 |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 看護のリーダーとなる人材育成に向けて、リーダーシップや職場学習、リフレクション(経験学習)、インストラクションデザインを生かした現任教育などについて学部および大学院で講義を行っている。 |
社会貢献できる関連分野名 | 母子保健、教育、医療 |
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参画している審議会・委員会名 |
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直近の講演会のタイトル | 「学童期から考える健康」 |