本研究の目的は、近年重大な健康問題の1つとされる小児生活習慣病対策として、これまで詳細が明らかにされていない、1)幼児期の認知的発達「主体性」「自己効力感」「健康行動」との関連を明らかにし、その新たな知見に基づき、2)生活習慣病予防及び健康増進を目的とした幼児の「主体性」「自己効力感」「健康行動」向上を目指した健康行動育成プログラムを作成する。3)プログラムによるパイロットスタディを実施し効果評価を行う。さらに、これらの基礎研究の知見を発展・応用する研究として、4)健康障害のある幼児と養育者についても「主体性」「自己効力感」「健康行動」との関連を明らかにし、その知見を取り入れた健康行動育成プログラムについて検討し、看護支援の方向性を示すことである。
本研究の学術的特色と独創性は、小児看護学、家族看護学に、新たに社会的発達「主体性」の視点を加え、認知心理学、社会学習理論、モンテッソーリ教育理論の知見を導入し、成長発達の促進、健康行動育成を重視した包括的健康行動育成プログラムの開発を行うことである。
本研究は基本的生活習慣を獲得する幼児期にある子どもとその親に焦点をあて、新たにモンテッソーリ教育理論の視点を取り入れる事がオリジナリティの部分であり、子どもの主体性を育む健康教育介入プログラムとなることが特徴である。
さらに、上記研究を基盤として、健康障害を持つ児(慢性期疾患・発達障害など)への健康教育及び支援に応用していく。
本研究の応用の部分では、健康障害を持つ児(慢性期疾患・発達障害など)への健康教育及び支援であり、看護学、医学(小児科学、小児保健)、教育学(障害児教育含む)、心理学(認知心理学含む)等の各専門分野に研究者の方々の協力が必要である。本研究では、健康教育プログラムの効果検証を行うため、共同研究及び産学官連携を考えている。
児童思春期肥満改善を目指した自己健康管理力育成健康学習支援プログラムの開発
(基盤研究C) 平成23年度~25年度
現代社会の中で生きる子どもの健康と健やかな成長発達を願い、小児看護学の立場から社会貢献したいと考えます。共同研究やディスカッションなど、研究者が連携し社会に貢献・活躍できるコミュニティの場となることを期待します。
主な講義のテーマ | 小児看護学、看護研究 |
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担当講義名 |
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講義の概要 | 小児各期の成長発達並びに自立に向けた日常生活支援、子どもの安全、フィジカルアセスメント及び健康障害を抱える子どもの発達段階、健康レベルに応じた看護を実践する上で必要な基本的知識・技術等を教授する。 看護研究科目は、実践科学としての看護研究を実施するために必要な基礎的能力(文献検索、クリティーク、研究倫理、研究の種類、研究方法、研究計画書、論文作成等)を育成する。 |
社会貢献できる関連分野名 | 小児看護、小児保健、教育、医療 |
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参画している審議会・委員会名 |
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