女性研究者シーズ集

群馬県立県民健康科学大学 看護学部
林 はるみ[ Hayashi Harumi ]
研究分野
看護学
主な研究テーマ
生殖補助医療をはじめ、第三者から卵子提供を受ける夫婦へのケアについて
キーワード
  • 生殖補助医療 Assisted Reproductive technology
  • カップル couple
  • 卵子提供 Egg Donation
  • 家族形成 Family formation
  • 生命倫理 Bioethics

連絡先
群馬県立県民健康科学大学看護学部 林 はるみ 講師
TEL : 027-235-1211(代表)

生殖補助医療で子どもが誕生した男性の経験
Experiences of men whose wives are pregnant through ART

近年、生殖補助医療(以下、ART)は晩婚・晩産化の影響をうけて受療する女性の年齢のピークは40歳となりました。加齢に伴い卵子も老化するため治療は難治性となります。しかし、第三者の若い女性から卵子の提供を受けると妊娠率が格段に上昇するため、秘密裏に渡航して卵子提供を受け、日本で出産する夫婦が増加しつつあります。生まれた子どもへの真実告知の問題がありますが、日本に法的規制はありません。子どもと血縁関係のある夫と、血縁関係のない妻による新たな家族形成について関心を寄せています。

卵子提供で新たな家族形成をした夫婦の当事者研究

高齢の女性が第三者の若い女性から卵子の提供を受けると妊娠率が飛躍的に上昇するため、近年、秘密裏に渡航して卵子提供を受け、日本で出産する高齢女性が増えつつあります。卵子提供を受けて妊娠出産された夫婦それぞれにインタビューした研究(林、2016)において、この治療は父母と血縁関係のない子を養育する養子縁組と違い、夫(父親)の立場、妻(母親)の立場で考え方や抱く不安、子どもへの真実告知について考え方が異なっていることが明らかになりました。第三者が関わる生殖補助医療で生まれた子どもの出自を知る権利について、当事者以外の立場でさまざま議論されていますが、日本の文化的背景のなかで子どもへの真実告知を検討するうえで当事者研究は欠かせないと考えています。この研究は、新たな家族形成をした夫婦(父母)の実情を明らかにするチャレンジ性の高い研究であり、日本における子どもへの真実告知や出自を知る権利を検討する際に当事者の声を届ける基礎資料になると考えています。

第三者が関わる不妊治療を選択した当事者研究からとらえた倫理的課題

血縁を重んじる日本において、血縁関係のない子どもを養育する親の立場から捉えた社会での生きにくさや子どもへの真実告知を阻むもの、親から真実を告げられない子どもの立場など、第三者が関わる不妊治療には倫理的課題がたくさんあります。当事者研究によって、新たな視点から倫理的課題を検討できる可能性があります。

外部資金獲得状況

平成24~28年  基盤研究C  研究代表 ; 高度生殖医療後の妊娠-胎児の成長をめぐる夫婦関係を基盤とした妊娠期ケアの開発-

平成30~32年  基盤研究C   研究代表者 ; 日本型テリングの基盤となる卵子提供で家族形成した夫婦の実像

ぐんまダイバーシティ地域推進ネットワークへの期待

女性研究者が働きやすい職場環境の整備のほか、県内の女性研究者が交流することでネットワークが強固になり、共同研究の創出につながりやすいと思います。これからの取り組みに期待しております。

教育に関する情報

主な講義のテーマ 母性看護学
担当講義名
  • 人間の発達と健康各論Ⅰ(母胎期)
  • 生涯発達看護学各論Ⅰ(母胎期)
  • 生涯発達看護学各論Ⅵ(母胎期)
  • 看護研究概論
  • 看護研究Ⅰ、Ⅱほか
講義の概要 リプロダクティブ・ヘルス/ライツをはじめ、妊娠・出産・産褥期のケアや新生児のケアについて講義や実習をおこなっています。

社会貢献に関する情報

社会貢献できる関連分野名 男女共同参画推進、女性活躍推進、女性研究者支援に関することなど/ 更年期や不妊・不妊治療に関する講座など
直近の講演会のタイトル 女性がイキイキと働くために-女性のからだとこころの変化&対処法を知る-

特記事項

不妊カウンセラー(日本不妊カウンセリング学会認定)として15年、不妊で苦悩する方の相談に対応しています。

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